
お客さんを囲い込みする方法の例として、、、
- マイルとかポイントとかみたいなロイヤルティプログラム
- UX(消耗品は値段を見ずについついAmazonで買っちゃう感覚)
- そのブランドが好き
この3つの内どれか1つをやれば上手くいくってものじゃなくて、使いやすいサービスを作ったり、最高の体験を提供する努力をした上でブランディングする。そうすると、「このブランドから買いたい!」という気持ちが作れ、リピートに繋がる。その仕組みにさらに外壁を作るのがロイヤルティプログラムです。安易にロイヤルティプログラムだけ導入しても大して結果は出ないんですよね。
リピートする仕組みのことをリテンション施策って言います。これを実装するには自社の顧客を隅から隅までよーく知ることです。
マーケティングや営業に強い企業がCRMを大切にする理由
マーケティングとか営業に強い企業程リピートする仕組みを大事にします。新規顧客獲得は大変だし、それだけじゃ儲からない。リピートする仕組みができてから初めて新規顧客獲得の施策を実行します。そうやって顧客が離脱する穴を埋めてからでないと利益は安定しません。
そこでCRMというツールを使います。CRMとは顧客と関係を構築するマネジメント手法という意味と、それを効率的にこなす為のツールという意味との2つがあります。
ツールの代表例は、
- Salesforce
- HubSpot
- Infusionsoft
とかいろいろあります。Salesforceは聞いたことがある人も多いはず。
CRMツールは顧客ステータスの管理に使います。例えばコンテンツマーケティングをしていたとして、ブログ更新通知を顧客リストに一斉送信します。記事にタグを当てておけば、リンクをクリックした顧客がどの記事に興味を持っているかCRMに蓄積できるんで、そのステータスに応じてメルマガを送れます。これをメールマーケティングとか、ナーチャリングって呼びます。
メールを受け取った顧客はあたかも自分だけに届いたオリジナルメッセージと勘違いします。CRMを企業が取り入れる理由がなんとなくわかりましたか?つまり人間味のある対話を出来る限り効率的にこなしたいってことです。実はここに顧客を囲い込む最大のヒントがあります。
CRMと権威性
少し昔の話し。2つ程年上のAndroidエンジニアにJavaを学んでいたことがあったんだけど、コードを書いて、実行して、修正して、レビューしてみたいな流れで習ってたと思う。
彼はレビューを始めると100行近いコードを一瞬にして解読するんです。「ここはエラーだね。あと、ここはこの書き方はよくない」みたいな具合。他のプログラマがどうかは知らない。でも少なくとも僕にとってその人はプログラマの神様のように思えた。
実はこの方法。権威付けのロジックなんです。人というのは絶対値よりも相対値で物事を測れる方に価値をおきます。例えば、、、
- 「私は口喧嘩じゃ負けません」
- 「私は弁論全国大会で1位でした」
この場合は普通は後者をすごいと思うはず。
人から優れていると思われたいなら、人が理解できる前提条件の上で自分の価値を重ねることです。さっきのプログラマは僕が書いたコードに対して、一瞬でレビューした。これはすごい。テレビでイリュージョンをやる手品師が胡散くさい理由はヤラセと思うからです。
権威性があることはそれだけで有利に働きます。人が何かを買う時にその選択肢は3つくらいあります。権威性があるとその一つに入れる可能性が増えます(エボークドセット)。いかに自社を権威付けするか、そこがリピートのキーになります。
CRMは顧客にパーソナライズしたメッセージを届けるためにかなり使えるツールです。それを上手く使いこなして課題を解決してあげれば、自社に権威性が出ます。
権威付けを促す帰属欲求について
相手の興味、関心、不安を炙り出して、それに答えてあげれば権威付けしやすいですが、もっと楽に権威付けする方法があります。それが帰属欲求というもの。
人間の脳にはグループに属したいと思う欲求があります。アパレルの広告にカッコよくて、キレイなモデルが登場する理由は洋服をキレイに見せることではありません。それよりもこの人達みたいにイケてるグループに属したいと思わせることにあります。
- 憧れのグループ
- 痛みを共有できるグループ
- 近づきたくないネガティブなグループ
僕らマーケターはこの3つのどれかを使って帰属欲求を刺激します。自分たちのグループを1もしくは2のグループだと宣言して、その反面、3のグループを敵対視すれば効果は期待できます。
顧客DBをよく見て!
「顧客DBをよく見た方がいいよ」
僕はいろんな人にこれを言いますが、本気でやっている人は少ないです。顧客DBには金塊が眠っているというのに、、、。
自社の売上構造を把握しないとCRMはできません。どんな人が?どの商品・サービスを購入しているか?その動機は何か?このあたりを知らないと、どういったメッセージを届けるべきか、どのタイミングで届けるべきか、は見えてきません。痛みを共有できるグループへの帰属欲求を求めるべきなのに、上から目線の先生のようなポジションでグループを作ろうとしても刺さらないんです。顧客DBをもう一度よく見てください。相手はそれぞれ心を持った人間です。感情を理解してください。
これまで概念的なところを伝えてきたんで、最後に戦術面と言いますか、具体的にどうやっていくかというところを少し書いて終わりにしたいと思います。
ブランディングについて
ブランディングする意味は選択肢に入る確率を高くするためです。CMを打つ、インフルエンサーを動かす、メディアを立ち上げる、、、。やろうと思えばいくらでもお金は掛けられます。堅実なマーケター(ダイレクトレスポンス型マーケティングをする人たち)のブランディング手法を参考にすると効率的にブランディングできます。
例えばダン・ケネディ氏。彼は有名なインフォマーケター。マーケティングのノウハウを起業家に売っています。そのやり方はマスターマインド的なグループを作り、ブランド化。サブスクリプションによるマネタイズで上手くやっています。これがいかに成功しているかはググればわかります。彼の権威性は相当なもんです。そのグループに属すことでこんなメリットがあるよ、あんなメリットもあるよ、と訴求してくるんです。
ブランディングはそれ一つで400ページ強の本が書けるほど深い分野です。ざっくりと学びたい方は[いよいよブランディングをしないといけない人のための実践方法]記事が役に立ちます。

画像引用:NOBSインナーサークルWebサイト
URL:https://nobsinnercircle.com/
ダン・ケネディ氏のこのプログラムは階層構造になっていて、より高いレベルの情報やコーチングが必要ならそれなりのお金を渡さないといけません。完全に権威性と憧れグループへの帰属欲求ですね。確か最低プランで月5000円程度だったと思うんで、研究がてら何ヶ月か参加するのは有りです。マーケティングのノウハウも使えるものばかりなんで。
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