
ITリテラシーもデザインセンスもないけどWebサイトを作りたい?そんな時はコレ。WordPressです。
WordPressは使いたいと思った人が無料で使えるWebサイトの骨組みです。イメージで言うと「皮」。本来はHTMLを書かないと作れない。でもWordpressは好みの「皮」を被せるだけで簡単にサイトができてしまうんです。ちなみにこの「皮」をテーマと呼びます。
WordPressはオープンソースと呼ばれ、志の高いエンジニアが1つのソースコードを日々無償で改善し続けています。それに大量のプラグインも開発されているので、ユーザーは実現したい機能を部品の抜き差しで実装できます。
Googleのサーチエンジンチームは言います。
「Wordpressを使え」
と。
内部構造が最適化されていて、Wordpressを使うだけで理想的なサイトになるからです。
というわけで、Webサイトを作るなら、ベースはWordpressでOKです。問題はその後。どんなコンテンツをどこに配置するかのコンテンツ設計です。あなたがオウンドメディアを持つとき、最も勘案しないといけないのはメディアとコンテンツの相対的な関係です。
自社サイトへの流入だけ考えるなら、ハッキリ言って簡単です。SEOの効いた記事をひたすら量産するだけですから。問題は高いコンバージョンを如何に実現し、かつ流入を最大化させるかです。それにはWebサイト全体の緻密な設計がマストです。
プロのような振る舞いを見せるサイトはどうやって作るのか?マーケティングに最適化するには?この記事ではIA( Information Architecture )という情報を最適化する観点からマーケター、ブロガー、ひいては個人事業主に最適なオウンドメディアの設計方法を説明します。
サマリー
ビジネスの設計と定義
オウンドメディアはリード(見込客)の獲得と価値観を共有する媒体です。ビジネスの一手段に過ぎないので、オウンドメディアを作ることを目的にするのは間違いです。ということで最初にビジネス設計ありきです。これがないならオウンドメディアなんて作る意味ないんです。
- 見込客が誰か?
- 商品・サービスは何か?
- 市場(商品・サービスのカテゴリー)の状況は?
- 競合は誰か?
- 自分の強みは?
- 小さいカテゴリー(ニッチ)の可能性は?
- etc、、、
1つの質問に要約するとこうです。
そのビジネスは戦ったら勝てる可能性が高いのか?
プラットフォームを売るにせよ、物販をするにせよ、欲しい人がそれなりの数いないといけません。マーケティングリサーチの技法はそれだけで本が何冊も刊行されるほど奥が深いんで、学びだしたらキリがありません。それをやるのは本末転倒。シンプルに市場を理解しましょう。方法は簡単。競合がいるかどうかで大方わかります。競合がいない市場には参入しない。理想を言えば、強い競合が一人勝ちしている市場がいいです。
マーケットインの心得
メディア設計の心得として、自分が作りたいものではなく見込客のイメージに合致させることが重要です。これをマーケットインと呼びます。お客さんが望む形にメディアを揃えるってことですね。
やり方は具体的に見込客イメージしてサイトを作ることです。でもコレ実は中々難しい。理由は見込客をイメージすることが難しいからです。そこでペルソナを使います。ペルソナとは見込客代表を表す虚像。名前と写真を付けた見込客代表の定義書をPDFにして、それをUSBに突っ込んでコンビニでカラープリントを3枚してください。仕事部屋とリビングにセロテープで貼っておきましょう。もう一枚は常に持ち歩く用です。
ペルソナの具体的な作り方は以下のテンプレートが役立ちます。メールアドレスを入力するだけで無償でプレゼントしています。

ペルソナテンプレ
ペルソナの大切さはわかってても、まともに作れたことないでしょ?今度こそ”意味のある”ペルソナを作りましょう。このワークブックがあれば間違いなし。Eメールアドレスを入力するだけで無料プレゼントしています。
見込客のフィーリングに合ったサイトのテーマ(構造とデザイン)を選ぶ
WordPressを使う前提で話します。まずはテーマを選びます。テーマは無料、有料と無数に存在します。僕のオススメはGenesis Framework。内部構造の最適性やサポート、デザインセンス全てにおいて言う事なしです。コーポレート向け、EC向け、ブログ、ポートフォリオタイプと望みのサイトタイプを網羅しています。基本的にはEC機能+ブログとなりますので、ビジネス向けのサイト構造になっているのを選んでおくと間違いが少ないですね。サブドメイン、サブディレクトリでブログを運営しましょう。
ブログサイトやニュースサイトのようにトップページが記事でガチャガチャしているのは、あまりオススメしません。個人運営感が出るので信頼度が弱くなる気がします。
経験則からの勝手な見解を述べた上で恐縮ですが、大切なことは見込客のフィーリングに合わせることです。見込客のフィーリングに合わせて、サイト構造やデザインを選ぶように心掛けましょう。見込客が普段接しているメディアを参考にしてください。高校生向けのメディアを作るなら、ニュースサイトのような硬いデザインに明朝フォントではダメです。逆にサラリーマンをターゲットにするならビビッドな配色なんて有り得ません。
オウンドメディアのネーミングとロゴ
商品やサービスのブランド名を既に持っているなら、それを全面に押し出しましょう。記憶のメカニズムを理解している人はネーミングの重要性を理解しています。スッと落ちるネーミングでないと人はそのサービスを簡単に忘れます。
ブランドネーミングのコツは提供している商品・サービスを可能な限り短く一文で表わし、且つ記憶に残るような響きです。「響き」がキーワードです。人は耳で音を記憶した後に目で画像を記憶します。音がしっくりこないと記憶されません。韻を踏んだり、濁音を上手く使ったりと、工夫してみてください。
ネーミングの後はブランドロゴを作りましょう。ロゴがあれば目での記憶を促せます。デザインセンスがない?問題ありません。
- お金があまり無い場合はLOGASTERのようなロゴ作成サービスで作る
- お金に余裕がある場合はクラウドソーシングでデザイナーにワンオフで作ってもらう

Webマーケティングとはあなたの商品・サービスを認知していない来訪者からロイヤルカスタマーの間をサポートすること
Webマーケティングの各フェーズを理解しましょう。
- 流入
- 信頼
- 教育
- 変換
- 疑問の解決
- 対話
それぞれのフェーズをサポートするようにコンテンツを作ります。
流入をサポートするコンテンツはブログ等、インデックスの対象になるコンテンツです。SEOの効いたコンテンツがオーガニック検索(自然検索)からの流入を増やします。
信頼をサポートするコンテンツはオンラインビジネスでは特に重要。誰しもがオンラインでビジネスできる世の中です。あなたは競合と比べて、相対的にその道のプロフェッショナルであることを来訪者に伝えなくてはいけません。About meや会社概要がこれに当たります。ポイントは第三者にあなたの力を証明してもらうことです。商品やサービスを売ったら、アンケートに回答してもらいレビューを集めましょう。それを掲載すればあなたの信頼度は増します。
ECの場合は、特定商取引法やプライバシーポリシー、利用規約・免責事項を掲載することが必須です。信頼度を増す意味でも重要ですが、これはマストと考えてください。これら規約類はどこまでをサイト側がサポートするかをしっかりと明示します。弁護士マターですが、いないならクラウドソーシングで詳しい人を探しましょう。
もう一つ重要なことを。
SSL(暗号化通信)を導入して来訪者の情報を守ることも信頼の一つです。SSLは無償で導入できるので、必ず導入しましょう。
続いて教育は、商品紹介やサービスの機能紹介ページがそれに当たります。見込客が抱える課題とそれをあなたの商品やサービスがいかに解決するかをプレゼンすることがこのコンテンツの役目です。
変換は少しややこしいです。便宜上「変換」としましたが、コンバージョンと言う方が一般的です。これは見込客から顧客へと変換するためのコンテンツです。LP(ランディングページ)、セールスレターがそれに当たります。キャッシュフローをダイレクトに決めるコンテンツなので超重要です。
疑問の解決コンテンツは信頼性を増すことと、問い合わせコストを減らすことに役立ちます。商品やサービスを売ると何かしら顧客から質問を受けます。それは商品やサービスについてだったり、ビジネスの相談だったりとまちまちですが、あなたはプロフェショナルとして、その疑問を解決しなければいけません。もしも一般的な疑問とそれに対する答えが事前にサイトに掲載されていたら、
「こいつわかってるな〜」
と見込客は考えます。というわけでデキる実業家はQ&Aページを設置します。
最後に対話コンテンツはフェアな世界を作るために必要です。Webサイトは一方的に情報を伝える場で合ってはいけません。必ず来訪者がサイト運営者に連絡を取れるようなインタラクションを用意すべきです。お問い合わせフォームはマストです。チャットツールを導入すると尚良いですね。
最適な情報設計(IA)
さて材料は出揃いましたね。それを調理する時間です。どのコンテンツをどう配置していくかがここでやること。IAという観点で情報を整理していきます。IAのポイントはLATCH法です。
- 同じもしくは近いコンテンツはLocation(場所)毎にまとめる
- 同じカテゴリー内ではAlphabet順に並べる
- 時系列情報はTime順に並べる
- 同系統のコンテンツはCategoryにまとめる
- Hierarchy(階層)は浅くスッキリ
ブログコンテンツの内部構造を設計する
ここまで来てやっと個々のコンテンツ作りとなります。ですが、まだ手を動かさないでください。まずはパーマリングの設定だけ決めます。パーマリングとは記事カテゴリー毎のURLの名前です。

上記は記事のURL。パーマリンクとはそれぞれの階層が持つ意味と文字の並びです。
サイトを作り込んだ後にパーマリンクを変えるのは無茶苦茶大変です。例えば僕の場合、上記URLの赤枠が記事カテゴリーに当たりますが、こんな具合にURLに記事カテゴリーを含めておくと、それを見たお客さんの興味を判断して可変オファーできます。つまりマーケティングがしやすい。
記事カテゴリーの全体像を予め考えておく必要はありません。後で足したり、引いたりしてOKです。とりあえずこの時点ではURLの各階層をどのように意味付けするか、それだけ考えておけばいいです。
優先順位を付けて、コンテンツ制作に取り掛かる
LPやセールスレター、サインアップ画面が一番重要なので、真っ先に作りましょう。ABテストもして、成約率の高いページに仕上げてください。それが終わったら流入を増やすためにブログ記事を量産します。ブログ記事から見込客へとコンバートさせるためにLPへの導線を作りましょう。所謂CTAというやつです。CTAを知らない?要はリード獲得用のフォームやLPへのバナーリンクのことです。フォームは実装が若干面倒なのでサービスを利用しましょう。おすすめSUMOです。

画像引用:SUMO
URL: https://sumo.com/
アクセスが増え始めるまでの半年くらいはひたすら記事執筆です。アクセスが見え出したら、必要なコンテンツを順次作ります。 個人的な優先順位の見解として、ブログの次はAbout me(会社概要)。その次は利用規約・免責事項、特商法、プライバシーポリシーといった決済に必要なコンテンツ。後はお好みでって感じです。利用規約等は自分で作ると危険なので(一般的には弁護士マター)クラウドソーシングで知見のある人に頼むといいです。
ちなみにQ&Aはお客さんのフィードバックを元に作るのが正解なので、とりあえず放っておきましょう。コンタクトフォームはそんなに手間じゃないんで時間が空いたらさっさと作っておきましょう。
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