
9割以上の物事がスマホで完結する時代です。
寒い中ダウンジャケットを羽織って昼飯を食べに行くくらいなら、Uber Eatsだし。もはや渋谷回りに出て行って洋服を買うくらいなら、ZOZOTOWNだし。え?サイズ違いがこわくないのかって?テクノロジーは進化しているんですよ。ZOZOTOWNは体のサイズを細かく計測するスーツを開発しました。無料でもらえるんで、それを着て、写真をパシャっ。これでデータ計測は終わり。そのデータを元に買うわけですから、サイズ違いの心配は不要です。Amazonなんて最高に便利ですよ。定期購入用IoTデバイスはボタン一つで即日中にオムツを届けてくれます。焦って駅前のドン・キホーテに駆け込むパパを見つけたら、言ってやってください。他にやり方がありますよって。
オフラインショップの強みが薄れてきて、その比率もオンラインショップにシフトし続ける未来を誰もが予想しています。でもきっとその予想を超える未来が待っています(例えばGoogleグラスによるVR空間上で買い物をするとか)。ECサイトの運営者からすれば、これは良いニュースであり、悪いニュースでもあります。なぜならそれだけたくさんのオンラインショップがこれからさらに乱立するんですから。今でさえWebサービスは飽和してきています。もはや新しくECサイトを立ち上げたところ簡単に結果は出ません。
この記事ではアドテクノロジー(”主にインターネット”の広告技術全般のこと)に疎いサイト運営者・起業家のためにECサイトプロモーションのための広告の基礎を簡単な事例を交えて説明します。
最初に知っておいてほしいことは広告には2種類あるということ。
- イメージ広告
- ダイレクトレスポンス広告
イメージ広告っていうのは広告の成果が計測できないものです。「こちらにお電話ください」とか、「資料請求はこちら」とか、「ここからインストール」みたいなCTAと呼ばれるお客さんが反応するパーツがない広告です。イメージ広告は企業や商品のブランディングに使われる広告で、インプレッション(表示)数が効果測定に使われます。どれだけ認知されたか?というあいまいな成果しか見ないということですね。
一方でCTAを付けた広告をダイレクトレスポンス広告と言います。広告が売上にどれくらい成果を上げたか計測するので効率的なプロモーションができます。金が余って仕方ないという方以外は全ての広告をダイレクトレスポンス広告にすべきです。以下で触れる内容は広告の中身については触れませんが基本的にはダイレクトレスポンス広告を想定しています。
サマリー
アドテクノロジーの基本
アドテクノロジーとは最適な人に最適な広告を見せるテクノロジーのこと。主にオンライン広告を指します。オンライン広告には2種類あります。検索に連動するリスティング広告とバナー等のディスプレー広告です。2種類とはいえ、とても奥が深いのです。カオスマップでググってみてください。オンライン広告に関わるステークホルダーの俯瞰図が出てくると思います。コレとんでもなくごっちゃごちゃです。正にカオス。全部を語りきろうとすると本一冊書けるレベルなので、ECサイトに必要なところだけ書きます。
商品データフィードという考え方
Adwordsに出稿したことがあれば広告の出稿方法はわかると思いますが、ECサイトのようにたくさんのメニュー立てを持つビジネスモデルでは、一つ一つ商品毎に広告を手入力するのは大変ですよね。そこで商品データフィード(マーチャントフィード)を使います。商品データフィードは商品をデータベース化して管理し、それを各広告媒体に成形するためのツールを使って、各媒体に自動で広告を出稿することを言います。このツールをDFOと言ったりします。ECサイトでは商品データベースを汎用的に使える形で設計しておき、DFOに咬ませて出稿することがデフォルトと考えてください。
検索連動型広告では商品リスト広告(PLA)を使う
具体的にどの広告を使うかって話しに入っていきますが、基本となるのはリスティング広告(検索連動型広告)です。しかしECでは普通のリスティングは打ちません。あ、打てるんなら打ってください。予算がいっぱいあるんなら通常のリスティングも絶対にやるべきです。データフィードも使えるんで広告作るのは楽ですからね。でも予算に限りがあるなら商品リスト広告一本でOKです。商品リスト広告は通常のリスティングとは毛色が異なります。例えば「レッドブル 最安値」と検索エンジンに入力してみてください。するとこんな検索結果が出ます。

この一番上の行に表示されている画像群が商品リスト広告です。普通のリスティングはキーワード型ですよね。でもこれは違います。画像が出ます。だからコンバージョンもなかなか良いですよ。それに商品データフィードで広告出稿しますから楽です。ECサイトのオンラインプロモーションと言えばこれが基本です。覚えておいてください。
いずれにしても検索に連動するこの手のプロモーションはオンラインでは基本となります。しかし次に紹介するリマーケティング(リターゲティング)広告を併用すべきです。
リマーケティング(リターゲティング)広告-成約率を上げるプロモーション-
この広告はサイト流入を起こすものではなく、一度流入したユーザーをストーキングします。「どこのサイトに行ってもこの広告を見かけるな~」っていう場面に出くわしたことありません?それこいつが裏で動いているんです。

リマーケティング広告とリターゲティング広告の違いはGoogleの広告かYahooの広告かの違いだけでやっていることは同じ。こいつを導入すると成約するまで検索ユーザーのブラウザに広告を保持し、追いかけ続けてくれます。ダン・ケネディというマーケターの権威がこう言っています。
「1度のプロモーションだけで終わらすのはもったいない。何度でも切り口を変えてアプローチすべきだ。」と。
それを体現してくれるプロモーションがこれなわけです。
CM+インセンティブで口コミを起こす-フロントエンド向けプロモーション-
広告がスナイパーライフルだとすると、機関銃のように一斉に拡散させる方法もあります。それが口コミ。運任せで結果論な方法なので、”方法”というほどのものでもないんですが、とはいえ口コミが起きる可能性を上げることは可能です。その方法はすでに成功したプロモーションから学べます。これ見てください。

PayPayのキャンペーン。新規登録した人に500円です。すごいインセンティブですね。ここまで大胆なキャンペーンをできるんでしたら、CMが威力を発揮します。CMのインプレッションと強力なインセンティブ(500円)がSNS等のオンラインや店舗等のオフラインで一気に広がります。CMと強力なインセンティブ。これがあれば口コミを促進できるかもしれないです。ちなみに僕はCMを使ったキャンペーンをしたことはありませんので、経験則ではなく法則性から導き出した解と認識してください。
プッシュ通知-再販向けプロモーション-

アプリ化するメリットは、お知らせをほぼ確実にインプレッションさせることができることです。同様のことはメルマガでもできますが、メールは埋もれます。しかしプッシュ通知は埋もれません。ユーザーは必ずその通知を見ます(通知オフにしてない限り)、消すなり、サービスにアクセスするなりの動作が求められます。この差はとてつもなく大きい。ECサイトをアプリ化するとキャンペーンがとてつもなくやりやすくなります。
メールプロモーション-再販向けプロモーション-
すべてのECサイト運営者はメルマガをやるべきです。
「メルマガなんていまどき誰も見ないでしょ、、、」
って思ってません?
大間違いです。メールマーケティングは今でも十分に効果を発揮します。ZOZOTOWNのようにセール情報を一斉配信するのもありですが、Amazonのようにターゲティングされた商品リストのHTMLメールを送信するのもありです。
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