
書けども、書けども、グーグルアナリティクスの来訪ユーザー数は増えない。低いまま安定してしまっている。ググってみると6ヶ月は我慢するべきとのこと。閲覧履歴はいつのまにかアクセスアップに関連するサイトばかり。
今現在成功しているプレイヤーも初めは同じような経験をしています。この時期はしんどいです。対処法は一つしかありません。それはひたすらコンテンツを作ること。最初は上手くできなくてもひたすら作る。本を読んで学ぶんじゃなく、作って学ぶ。お客さんから反応があったらそれを喜び、糧にする。これしかありません。作家兼ダイレクトマーケターのマーク・フォードは言います。「作家になりたければともかく書け」と。
とはいえ、何の道標もなく、書き続けることは地図のない航海と一緒。ということで僕はあなたに地図をプレゼントしたいと考えました。「与え続ける人は得られる人」それが僕のポリシーだからです。
サマリー
- 記事を執筆する前に情報を整理し、全体像を設計する
- そのキーワードで上位表示されている(SEOが効いている)競合の記事クオリティリサーチ
- Doクエリでやって来た検索ユーザに返す最適解はハウツーコンテンツ
- 初心者でも魅力的な記事が書けるハウツーコンテンツのライティングテンプレート
- 質問①:キーワードを含めたタイトルを考えてください。キーワードの組み合わせからなる検索ユーザが抱える問題を取り上げ、それを「~方法」や「~ステップ」といったタイトル名で解決策を提示してください。(30字以内)
- 質問②:「設問①」で掲げた問題をどのように解決するか、その具体的なステップやプロセスを書いてください。
- 設問③:「設問②」のあなたの主張を裏付けるデータ(第三者の意見や成功事例、統計データ)を探し、主張を裏付けてください。
- 設問④:記事の幕明け(リード)を作ります。タイトルと関連する出来事や個人的なストーリーを書いてください。関連度合いは弱くても構いません。
- 設問⑤:リードとメインコンテンツを繋ぐコンバート文を作ります。リードをズームアウトして、メインコンテンツに繋がるように抽象化した文章を考えてください。
- 並び替え
- 初稿執筆時の注意点
- 編集作業
- 記事の文字量とSEOに関する大きな間違い
記事を執筆する前に情報を整理し、全体像を設計する
「話す」とか、「書く」といった伝える行為には、落としたい着地点があるはずです。それがない限り話し始めてはいけません。コミュニケーションの苦手な人って考えをまとめる前に話し始める癖があります。これがよくないのはわかりますよね。記事を書くことも一緒です。伝えたい最終的なゴールが明確になって初めて、手が動かせる。だから設計書を持つべきなんです。
最初に検討しないといけないのはキーワード。GoogleとかYahooといった検索エンジンにユーザーが打ち込むキーワード(問い合わせという意味でクエリって呼びます)には3種類あります。
- Goクエリ→「Amazon」とか「Cybozu」といったサービスに直接移動するためのクエリ
- Knowクエリ→末尾が「とは」で終わるタイプのクエリ。何かを調べるためのもの
- Doクエリ→「〇〇 方法」、「〇〇 おすすめ 海鮮」といったユーザが問題を抱えていて、Webで答えを探しているクエリ
ビジネスブログで狙うべきはDoクエリです。明確な答えを提示できれば、メルマガ登録や見積り依頼、新規顧客獲得に繋がるからです。あなたが提供する商品やサービスに関連するキーワードをリストアップします。キーワードのリサーチ方法はこの記事が役立ちます。
設計書はエクセルやGoogleスプレッドシートのような行列ファイルで作るといいです。A列にはキーワードを記入。B列にはA列の想起語となるキーワードを記入。C列には、A列をメインにして、B列の単語を含めつつ30字程度でタイトルを仮決めして記入します。このタイトル付けができれば、どのようなユーザの問題を扱い、それをどのように解決するか?といった全体像が見えてきます。

1行が1記事分です。一気に1000行分のキーワードリサーチとタイトル付けをするのもいいですし、10記事程度を反復するのもいいです。それをどちらでもいいと思います。記事を書き終えたら、執筆済とわかるようにその行をグレーで網掛けすることをオススメします。
そのキーワードで上位表示されている(SEOが効いている)競合の記事クオリティリサーチ
よく聞いてくださいね?いいですか?Googleは記事の価値を人間の目やプログラムを使って判断しています。狙うキーワードで表示される最上位記事よりもユーザにとって価値があるものを作れれば、あなたの記事が最終的には最上位に表示されます。狙うキーワードを決めたら、必ず、上位3記事を確認してください。以下4つの視点で競合の記事をリサーチすれば、その記事を超える方法がわかります。

- どのような検索ユーザ属性に向けて書いているか?
- 検索ユーザのどのような問題点をテーマにしているか?
- どのような解決策を提示しているか?
- どのようなコンセプト(切り口)の記事か?
どのように上位表示記事を超えるか?はこのように考えます。
- より検索ユーザの属性を絞った記事にする
- 問題点をもっと絞り込んでみる
- 解決策を具体的にわかりやすくする
- 切り口を変える
検索ユーザにとって、価値ある記事にするコツは的を徹底的に絞り込んで具体的にすることです。常にこれを考えてみてください。具体的であれば、あるほど価値があります。
Doクエリでやって来た検索ユーザに返す最適解はハウツーコンテンツ
人は知らないことを解決してくれると、その人が、その分野の「基準」となります。つまりすごい人とか権威とか呼ぶ感じです。あなたが狙うべきはこのポジション。Doクエリのキーワードから想像される問題を取り上げて、それに対する解決策を提示する。この手の記事のことをハウツーコンテンツと呼び、ユーザに解決策と具体的なステップを提示します。記事に沿って行動を起こせば、問題が解決できるわけですね。そしてその記事の最後にCTA(コールトゥアクションと呼び、メルマガ登録を促すフォームやお見積りフォームといったユーザに行動させるためのパーツ)を付けてください。満足したユーザは行動を起こします。これをキャッチしなければ、せっかくの良い記事が台無しです。
初心者でも魅力的な記事が書けるハウツーコンテンツのライティングテンプレート
さて、本題。じゃあ設計書を元に記事を執筆しましょう。少ない時間で良質なコンテンツを作るには、リードから順番に作ってはいけないことを知っていますか?以下はハウツーコンテンツを効率的にブレずに作るためのテンプレートです。質問形式になっています。質問①から順番に答えを出していってください。そうすれば初稿が出来上がります。
質問①:キーワードを含めたタイトルを考えてください。キーワードの組み合わせからなる検索ユーザが抱える問題を取り上げ、それを「~方法」や「~ステップ」といったタイトル名で解決策を提示してください。(30字以内)
これは設計書に書いてある内容をそのまんま転機すればOKです。リサーチしたキーワードから想像される検索ユーザーの悩みをはっきりと定義して、それをこの記事で解決すると宣言するイメージで作ってください。
▼例
金魚を長生きさせるための生活環境の整え方
質問②:「設問①」で掲げた問題をどのように解決するか、その具体的なステップやプロセスを書いてください。
次に問題に対するあなたの答えを考えます。検索ユーザーが受け取りやすいようにステップやプロセスでわかりやすく書いてください。
▼例
ステップ①タバコは室内ではなく室外で吸う
ステップ②餌の量に気を付ける
ステップ③違う種類の金魚を同じ水槽で飼わない
設問③:「設問②」のあなたの主張を裏付けるデータ(第三者の意見や成功事例、統計データ)を探し、主張を裏付けてください。
これまではあなたの主張を一通り述べたわけですが、第三者の意見を織り交ぜて、記事に立体感を出しましょう。そこまでギチギチな調査は不要です。あなたの主張を後押ししてくれるような権威のコメントを引用する程度でもOKです。
▼例
専門家の吉田氏コメント
金魚は一般的に変化に弱く、排他的な生き物です。ストレスを排除することが上手く育てるコツです。
設問④:記事の幕明け(リード)を作ります。タイトルと関連する出来事や個人的なストーリーを書いてください。関連度合いは弱くても構いません。
ここは一番難しいパーツです。ライティングセンスが唯一問われる箇所。しかしここを上手く乗り超える方法は存在します。
- 会話で始めて、リアルタイム感を出す
- 意味深な状況で始める(謎を作り、記事の最後までその謎を埋めない)
- 具体的なシーンの説明で始める
- 個人的なストーリーを語る
▼例
2018年10月23日。息子の彰が、今までとは違った泣き方をしていた。心の底から泣いている泣き方だ。朝目覚めると、飼っていた金魚がお腹を上に向けていた。濾過装置が起こす波に漂っている。「死んじゃったか」僕はその程度にしか考えていなかった。しかし彰は違う。彼にとってみれば夏祭りで出会った大親友が息を引き取ったんだ。
コツ
ここでのコツは具体的に語ることです。小説家になったつもりでタイピングしてみてください。一度近くにある小説を手にとるといいです。小説家は情景を具体的に語り、頭の中に映像を再生させるプロです。何度も言いますが、具体的にシーンを語り、検索ユーザーを引き込んでください。彼ら(彼女ら)の頭に映像を再生させるのです。
設問⑤:リードとメインコンテンツを繋ぐコンバート文を作ります。リードをズームアウトして、メインコンテンツに繋がるように抽象化した文章を考えてください。
このパーツはコツを掴めば簡単です。リードは具体的なストーリーやシーンを語っていますよね?この状況から大きく後ろに下がってください。後ろに下がると視野が広くなるじゃないですか?その状況で右目の隅っこに、うっすらと見えるメインコンテンツへと繋げるイメージです。
▼例
どのような分野であれ、子供は親がなんでも知っていると思っています。可愛い子供を泣かせたくないですよね?金魚を長生きさせるにはどのようにすればよかったのでしょうか?以下で具体的なステップを提示します。
並び替え
次に以下の順序で並び替えます。
設問①→設問④→設問⑤→設問②→設問③
タイトル
金魚を長生きさせるための生活環境の整え方
リード
2018年10月23日。息子の彰が、今までとは違った泣き方をした。心の底から泣いているような泣き方だ。朝目覚めると、飼っていた金魚がお腹を上に向けて、水面に浮いている。「死んじゃったか」僕はその程度にしか考えていなかった。しかし彰にとってみれば、夏祭りで出会った大親友だ。
コンバート
どのような分野であれ、子供は親がなんでも知っていると思っています。可愛い子供を泣かせたくないですよね?金魚を長生きさせるにはどのようにすればよかったのでしょうか?以下で具体的なステップを提示します。
メインコンテンツ
ステップ①タバコは室内ではなく室外で吸う
ステップ②餌の量に気を付ける
ステップ③違う種類の金魚を同じ水槽で飼わない
リライアビリティー(客観的に主張を裏付ける素材)
専門家の吉田氏コメント
金魚は一般的に変化に弱く、排他的な生き物です。ストレスを排除することが上手く育てるコツです。
クロージング(CTAへの誘導)※このパーツは記事のまとめ+行動を促すパーツへの誘導としてください
生き物を買うためにその場その場の感覚でやるのはあまりよくないです。子供にとってみれば金魚も大切な親友。対処療法ではなく、子供のために本当の生き物の育て方を学びたい方はこちらのメルマガにご登録ください。
どうでしょうか?繋げてみるとコンテンツの体を成したわかりやすい文章になっていると思いませんか?こんな感じでこのテンプレートを活用してみてください。
初稿執筆時の注意点
初稿では、「Backspace」キーを押してはいけません。1方通行の道のように後ろに戻ることは許されません。理由は生産性が落ちるからです。書く時は前に進むのみです。修正はこの後の工程でやります。タイプミスを気にせず、ひたすら前に進んでください。
編集作業
最後に編集して、わかりやすい文章に整えていきます。ポイントを列記します。
- 一文を短くする
- 誰が読んでもわかるような、単語を使う
- パーツの繋ぎ目をスムーズにする
- 抽象的な表現や形容詞の乱用を避ける。具体的な表現や数値を使う
- テニヲハの修正
記事の文字量とSEOに関する大きな間違い
巷のブログ記事でSEOを効かせるには最低でも2000文字以上と、文字量とSEOが関連するような記事を見かけます。これは真っ赤な嘘です。リンクはそれを証明するGoogleのジョンミューラー氏のコメント。要点を述べるとこうだ。
- ページや記事の語数をGooglebotは単に数えているわけではない
- 短い記事だったとしてもユーザーの役に立ったり人を惹きつけたりすることがありえる
- コンテンツは、書き直したり、自動生成したものではなく、独自のものであり、質が高いものでなければならない
記事を執筆する際に文字量を調整するようなことはやめておいたほうがいいです。コンテンツの質が落ちます。検索ユーザは時間がないので、短い記事の方が嬉しいのです。短い記事で問題を解決し、ユーザを喜ばせれば、それはユーザにとって最高に価値があることです。
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