
SEOってこれが正解でこれが不正解ってのが正確にはわかりません。SEO担当者はGoogleのサーチエンジンチームの発言を元に推測して、「こうした方がいいだろう」、「いや、こっちをすべきだ」って正解を探っています。
例えば文字数が多ければ多いほどSEOが効いて、上位表示されやすいっていう対策はあなたも聞いたことがあると思います。これに対して、GoogleのJohn Muller氏がこんなコメントを残しています。
Googleには、例えば「100語以下じゃダメ、200~500語なら良し、500語以上で且つ画像も多ければ最高」みたいな、そんなアルゴリズムは存在しない。Googleはそのように見ていないんだ。
引用元:Google / John Mueller
Googleはページ全体を見て、それが本当に他より優れていてユーザの検索意図にかなったものかを評価している。そんなページでさえあれば、文章の長短、画像の量などは好きにしていい。
多分みんなGoogleをナメている。「上位表示のアルゴリズムは所詮ロボットだろ?」ってね。でもそれは大きな間違いです。もはや人と同等のロボットになりつつある。それにあまり知られていないんだけど、コンテンツは人の目でもチェックしているんです。評価ロジックアップデートの肥やしに過ぎないけど、気合いを入れてクリーンなWebの世界を保とうとしているんです。欺くことなんてできません。
John Mueller氏のコメントにあるようにGoogleが求めているのは検索エンジンを使う人達に有益で役立つコンテンツを届けることです(念のため言っておくけどyahooのアルゴリズムはGoogleのアルゴリズムと一緒です)。上位表示のキーはこの言葉に集約されます。
SEOの達人たちはこれに気付いてUN-SEO(SEOをしないSEO対策)を始めています。つまりGoogleアルゴリズムを人間とみなして、ユニークな企画と信頼できるデータを元に有益なコンテンツを作るということだけに集中しています。
閲覧時間、回遊率、ブラウザが閉じられた判定(そのURLで目的のコンテンツが見つかったか?)、スクロール量、シェアビリティ、権威的なサイトや信頼のおける機関からのサイテーションや被リンク、このあたりが重要になってきます。
文字数が少ない記事でも有益なコンテンツであれば上位表示はできます。ただしHTMLコードの量に対してテキスト量が少ないとGoogleのアルゴリズムは適切な評価を今のところできないので、画像やコードの多用には気を付けてください。よく考えればわかることだけど、画像やコードが多いのに文字量が少ないコンテンツなんて有益なはずがありません。つまりそんなコンテンツは作るなってことです。
サマリー
ターゲットと検索意図を明確にして、シンプルでわかりやすいコンセプトで記事を量産する
そのサイトがSEO対策を意識しているかは記事のタイトルを見ればわかります。キーワードリッチなタイトルになっているからです。悪いことじゃないけど、検索ユーザーにとっては記事のコンセプトがわかりづらくなることがトレードオフとしてあります。検索ユーザーは忙しいんです。あなたのコンテンツに何分も裂く気はありません。ここを考慮して作らないと。
対策キーワードを取捨選択して、たった一つのことに着目して記事を作った方がユーザーはわかりやすく、集中して閲覧でき、コンテンツを気に入ってくれます。
「ついでにこのキーワードも巻き取っちゃえ」みたいな感じで、コンセプトと違う単語をタイトルに含めない方がいいです。コンテンツマーケティングはスナイパーライフルです。特定の人に深く刺さるように作り、それを量産するのが正しい作り方。アサルトライフルのように「浅く広く」じゃ、今の時代は戦えない。覚えておいてください。
シンプルなコンセプトにするコツはニッチを絞ること
「差別化」って便利な言葉なんで、多用されますが、間違って使っている人が多いと思います。差別化ってのは存在している市場の一部分を切り取って、もう少しサイズは小さいけど競合が少ない市場を見つけることを言います。全く新しい市場を作り出すこととは若干意味が違います。
差別化のことをニッチと言ったりするんですが、ブログ記事の執筆の際もニッチを絞ることで検索ボリュームは少ないけど、自然と深い悩みを抱える人をターゲットにできます。つまり書くべきことがとてもシンプルになってGoodってことです。
一つの大きいカテゴリーを細分化して、一つずつ丁寧に解決していきましょう。例を出します。美容ジャンルの記事を企画していた場合は、こんな具合にニッチを絞ってみてください。

1つの記事で完結させる場合は30,000文字書くと仮定して、それを1500~3000字の記事を複数書くようにニッチを絞ります。字数で考えるのは本来よくないけど便宜上そうしています。あくまでも明確でわかりやすいコンセプトでニッチを絞ることです。
検索ユーザーの役に立ちたいなら一次情報以外の発リンクや引用元の掲載はしない
リンクジュース(ページ評価が発リンクにより漏れること)を恐れて発リンクしないことは論外。例えば、ツールを紹介しているページだったとして、そのツールの紹介ページへリンクを貼らないと検索ユーザーは自分でそれを捜さないといけません。それはUN-SEOの観点ではNGなことはあなたはもう理解しているはずです。検索ユーザーに負担を強いているわけですから。
だからといってなんでもかんでも発リンクするのも安易です。あなたが何か主張したならそれは別の誰かによって証明してもらうべきですが、証明元は信頼に足るかよく考えてください。Webでは何のリスクもなしにコンテンツをデプロイできます。だからコンテンツが信頼できるものか証明することは必須なんです。そういう意味でもあなたが付けるリンクは必ず信頼できる先である必要があります。
- 国や国が管理する機関のサイト
- 上場企業やその企業が管轄するサイト
- 権威的なサイト
- 有料媒体
どこぞの者とも知らないブログ記事を引用元としているなら今すぐその記事を消した方が良い。その記事はユーザーにとって信頼性のあるコンテンツとは呼べないんだから。
ユーザー体験(UX)を最大化して、出来る限り長い時間サイトにいたいと思わせる
UXとはユーザーの体験を設計するという意味の単語です。どういう情報設計ならわかりやすいか?どういう画面遷移であればユーザーの負荷が少ないか?このトピックは本来デザイン面も勘案しないといけないんですが、この記事ではそのことに触れません。それよりもユーザーにやさしく、わかりやすい情報提供をして体験を最大化するハウツーを記載したいと思います。
検索ユーザーが記事の読み始めに気にすることは、読む負荷です。ファーストビューを読み終えるとスクロールバーに目線を移して、こう考えます。
「リードはいまいちだし、量も多いのか、、、ここで見るのをやめよう、、、」
最後まで読みたい思わせる期待感のあるリードと読み終えるまでに必要な負荷を明示することで検索ユーザーの負担を減らせます。
ブログ記事のリードの書き方
ブログ記事を2部構成にすると、読者のモチベーションを維持しやすく、情報提供までスムーズです。1部では相手を引き込むことに集中します。有益な情報は一旦無視です。
最初の一文は記事の中で1番短くし、次の一文は2番目に短くする
読み始め直後は負担が大きくなります。書き手はこの状況を先回りして、スタートラインを下り坂にしてあげないと誰も読んでくれなくなります。出だしの文章を短くすることで読むリズムを作ってください。
最初の一文は記事内で一番短くする。次の一文は記事内で二番目に短くする。これをライティングルールにしてみてください。
リードで穴を空け、結論まで穴を塞がない
好奇心という穴を空けられると、人は答えを見つけるまで、そこから離れられなくなります。リードで好奇心の穴を作れば、穴の正体を明かすまでは読者が離れづらくなります。どうやって穴を空けるかは以下を参照。
- 意味深なシーンで始める
- 会話で始める
- ストーリーの中心にあるものをあえて隠す
リードをコンバートして、コンテンツを提供する
リード文は短く、歯切れが良いと理想的です。リードが終わるとコンテンツの提供ですが、違和感なくコンテンツに繋げるにはコツがいります。そもそもコンテンツとはなんでしょうか。それは読者にとって有益な情報です。具体的なソリューションとか、ハウツーやレポート。ガイダンス。などですね。
ブログライティングについてもう少し詳しく知りたい方は[Webライティング・ブログ記事はテンプレートで効率が上がる]記事に記載しているので見てみてください。
関連記事へのリンクを貼る
最下部までスクロールした読者はそれなりにコンテンツを見たはずなんで多少なり満足はしていると思います。そこで満足してブラウザを閉じてくれてもいいんですが、別の課題解決にも役立てると尚良い。それなりにモチベーションの高い状態を僕らは利用したいので、読者が何かしらのアクションを起こせる余地を作っておきましょう。
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読了時間プラグインを使う
Webサイトに訪問した際にスクロールバーが短い状態(つまり文章量が多い)だと、「うっっ」ってなるのわかります?読みたいけど面倒、、、。を乗り越えられるように横に寄り添ってあげるのも僕らの仕事。さっきのリード文の書き方もそうでしたよね。

読む負荷を下げる工夫はいくつかあるんですが、全体量を提示することはすぐできるし、それなりに効果的だと思います。おすすめは読了時間プラグインを使うことです。WordPress用のプラグイン「Reading Time WP」を使えばすぐに実装できます。
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