
多くのビジネス書で「選択と集中」という言葉が見つかるが、スタートアップ初期では、それは通用しない。堀江貴文さんの「多動力」の方が現実的だろう。
製品、営業、マーケティング、カスタマーサポート、物流、調達、管理、、、。たくさんのパーツを一斉に動かすことは大変だが、それ以外に方法はない。かなり重たいタイヤを引っ張って走るイメージだ。
ではマーケティングという点に絞って考えた時にマーケターであるあなたが優先すべきことは何でしょう?
正しい顧客を見つけること
クラリゼン社のカスタマーサクセス部門トップであるテッド・パーセル氏は言います。間違った顧客に販売することのダメージは計り知れない。と。
間違った顧客のCAC(顧客獲得単価)は高い。にも関わらず、イレギュラーな要望でカスタマーサクセス部門を混乱させたり、無駄な不定期MTGが増えたり(しかも役員の出席が必要)、しまいには値引きしろと言ったり、お金の問題だけでなく、人の疲弊とか、精神的な被害も甚大です。
何よりもヤバいのは間違った顧客から得られるフィードバックです。間違った方向に製品をアップデートするリスクが大いにあります。優秀なプログラマーでは要求の見極めは困難で、プロダクトマーケターを雇う必要も出てくるかもしれません。
間違った顧客に売ることをやめること、そして正しい顧客をしっかり決め、そこにリソースを集中すること。それこそスタートアップの最優先事項であることは間違いありません。
もしもあなたが顧客の定義に自信がないのなら、理想的なペルソナを作ることから始めてみてください。以下のE-Bookはペルソナを作ることに役立ちます。

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カスタマージャーニーを考えたら、逆方向から優先して仕組み化する
先ずはカスタマージャーニーです。多くの人はこれを馬鹿にするかもしれない。でも絶対に作るべきだと断言します。上手くいかなくて自信を失くしそうな時でも、調子に乗って変な行動をしでかしそうな時でも、カスタマージャーニーは正しい方向を示し続けてくれます。
カスタマージャーニーは、認知や関心、欲求、行動など、マーケティングフレームそれぞれにマーケティング施策を当てはめて作ります。
僕個人としてはAISASのフレームを使って作ることをオススメします。これが現在の消費者行動と最も合致しているからです。
Attention(注意)→Interest(関心)→Search(検索)→Action(行動)→Share(共有)
実際にそれをもとに作ったとある製品のマーケティング計画がコレです。

スプレッドシートとかExcelでOKです。重要なことはフェーズをしっかり定義すること。フェーズ毎にペルソナの行動、求める情報、施策、利用するメディアを慎重に考えることです。
これができたら実行ですが、人の認知や欲求の動きは当然左から右に動きます。しかし実行は逆。右から左に施策を実行します。
先ずは顧客を獲得するために契約や行動を起こさせるコンテンツの質を高めていきます。ここにリソースを集中して割くこと。
例えば、コマーシャルを打ったとします。すると大抵はサービス名での検索流入が大量に増えます。しかしそのランディングページ(LP)の網が粗すぎると、CACはかなり高いものになります。
先ずは顧客がお金を支払うポイントに最も近いコンテンツから作り始めましょう。
トライ&エラーの精神
マイケル・ジョーダンは偉大な選手です。しかし彼は偉大になるまでに9000本ものシュートを外し、挫折を味わってきました。イチローだって同じです。あんなにすごいとされる選手でもバットを振った、7割近くは失敗しているんです。
失敗を避けることはできません。だからこそ上手く付き合う必要があります。スタートアップでは特にリソース配分が重要になります。小さくテストして、見極める。上手くいきそうだと感じたら、一気にリソースを集中させる。地道にテストし、失敗してはそこから学び、緒を見つけたら、一気に引っ張る。
失敗から学ぼうとする姿勢。どうすればうまくいくのかを考える力。覚悟を決めてリソースを集中する勇気。トライ&エラーの姿勢がスタートアップを成功に導きます。
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