
日本屈指のダイレクトマーケターである神田昌典さんが様々な本で言っていることの一つに、
「バカでもできるビジネスモデルを作れ」
という言葉があります。
上手じゃない経営者のバットパターンは次の2つの内のどれか。
- 古いビジネスモデルに固執する
- これまでのリソースを活かせない間違った新しい波を捉える
特にこのパッドパターンは何代か続くオーナー型企業に多いようです。
ビジネスモデルの正しい考え方はわざわざ説明する必要はないと思います。ビジネスリソースを活かせる、ニーズやウォンツの高い市場を選ぶことってのは誰でもわかります。
バカでもできるビジネスモデルを作らないといけない理由は、あなたのように野心があり、冷静で合理的な判断力を兼ね備え、論理的に物事を考える経営者があなたの後を継ぐとは限らないからです。
そんな経営者候補があなたの前に現われるかもしれません。だからここではそういった類の人について深く考えて対策しておきましょう。
目的に対して合理的な判断ができない
話は変わるんですが、
NHK白熱教室でサイコパスについてのテーマの回があったんです。あなたはサイコパスと聞くと何を思い浮かべますか?極悪非道で冷徹な殺人鬼?きっとそんなところでしょう。
ところがある心理学者はサイコパスの定義をこのように言っています。
「サイコパスとは感情に左右されず、極めて合理的に物事を判断する能力の度合いが高い人間」
サイコパスは度合いの問題。誰にでもこの性質は持ち合わせています。ただ、その度合いが高い人をサイコパスと呼ぶんです。
そしてサイコパスはネガティブな言葉ではありません。極めて合理的に物事を判断する人です。CEOとか、医者、弁護士にはサイコパスが多いようです(とあるテストでこの予測が裏付けられました)。
成功する経営者はサイコパス性が高い。
経営者にとって判断能力が成功要因であることは間違いありません。判断を合理的にこなせるか否かが成功の分かれ目です。感情的に判断しては、同じ検討課題で別の答えが出てしまう。これでは成功できるわけがありません。
つまりはサイコパスになる必要があるんですね。経営者は。
初代オーナーにはそういった資質の人が多いのではないでしょうか?是が非でもお金を生み出さなくてはいけないですからね。
しかし時が経つと手段と目的とを混同して、大切なことを適切にジャッジできなくなってしまうオーナーも少なからず出てくる可能性があるようです。
後を継ぐ人が悪いと言いたいわけではないんです。むしろ難しいビジネスを作ってしまった初代に問題があるのです。
どうすれば簡単なビジネスモデルを作れるのか?
さて。
シリコンバレーでビジネスする人たちのやり方は忘れましょう。そのモデルで成功したとしても、子供がそのビジネスを継ぐ場合は相当な努力が必要です。誰か他の優秀な人にビジネスをまるごと売るのであればいいですが。
オーナー型で成功する方法。それは、
プロダクトライフサイクル(PLC)にあります。
プロダクトライフサイクルは商品やサービスが成長する時期、終わりを迎える時期を示します。上手い経営者はプロダクトライフサイクルを理解しているので、サーファーのように終わる波を捨てて、新しい勢いのある波を捉えます。
プロダクトライフサイクルをいつも意識していれば、いつまでそのビジネスがお金を生み続けるのか、予測が立ちます。
あなたの息子にビジネスを引き継ぐ時にはプロダクトライフサイクルを教えてあげればいいんです。
確かにうなぎ屋さんのように初代から何代にも渡って、やり方を変えずに上手くいくビジネスもあります。でもそれは希です。
ほとんどの場合、世の中のトレンドやテクノロジーの変化に応える必要が出てきます。とはいえ若干視点を変えるだけで、新しい成長の波が見つかることはよくあります。それもこれもプロダクトライフサイクルを理解することで可能になります。
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