
あなたのビジネスには、はっきりとした戦略がありますか?
もしもあなたが戦略なしに、なんとなくビジネスをされているようであれば、マズイですね。
逆にしっかりとしたビジネス戦略があって、それを元に経営されているのであれば、あなたは他の多くの競合を出し抜いているはずです。
日本屈指のダイレクトマーケターである神田昌典さんも戦略の重要性を度々説いています。
戦略がないビジネスは趣味と変わりません。
とはいえ、コトラーとか、ポーターのような戦略家の理論は、どれも難しいし、そのフレームワークはちょっと取っ付きづらい。
もっとシンプルで簡単に使えて効果的な戦略のフレームワークがあったら、いいと思いませんか?
それがコレ。スモールビジネスのためのビジネス戦略です。
サマリー
全ての商品・サービスをブランド化する
見込客が商品・サービスを購入する時にそのブランドへの好意性が購入理由に大きく関わっていることはマーケターやリサーチャーの調査から明らかになっています。ちなみにコレ。昔は関係ないと言われていました。
ブランドを見ると見込客は印象を持ちます。「安い」とか。「品質が良い」とか。「安心」とか。でもブランドがなければただのコモディティです。必要に応じて買うことになる消耗品ってわけですね。輪ゴムとか、つまようじとかのことです。
ですが、今の時代は消耗品ですら、ブランド化すべきなのかもしれません。そうしなけれ感情が生まれないからです。
人が財布を開く時の脳みその動きを知っていますか?
感情が先ず動くんです。
「欲しい」と。
それを左脳の論理で正当化するんですよ。
だから商品やサービスは感情を先ず動かさないといけない。しかしどうです?輪ゴムから感情は生まれますか?生まれないですよね。
だから全ての商品・サービスはブランド化すべきなんです。
競合ブランドと自社ブランドの定義書を作る
人生の全ては相対的です。ビジネスは大きなザルにお金を入れて、誰が多く取るかのゲームだし、人は人がいるから悩むんです(書籍”嫌われる勇気”より)。
競合を知らないと自社のポジションは決められません。だからリサーチが重要なんです。
リサーチって面倒くさいんですけど、ビジネスの上手い人は総じてここを妥協しません。効率良くデータが集まる仕組みを作っています。RSSとかね。
見込客とか、商品とか、リサーチしないといけないことはたくさんありますが、最初のリサーチ対象は競合です。競合が定義できれば自社のポジションを決められますからね。
競合グループは、どう見るかによってリストアップされる企業が変わってきます。
- ターゲットとする見込客属性が同じで且つ、提供している商品・サービスのカテゴリーが近い(直接競合)
- ターゲットとする見込客属性は同じだけど、提供している商品・サービスは違う(間接競合)
リストアップすべきは直接競合です。
競合ブランドと自社ブランドをマッピングする
リストアップしたら、競合をマトリクスのチャートに落とし込みます。こんな具合。

縦軸には商品のパフォーマンス 。横軸には商品の価格帯。この軸は見込客が購入の決め手としている2つの要素を選んでください。例えば店舗ビジネスをされている美容室のオーナーであれば、縦軸を場所。横軸を種別(理容室、大衆美容室、オシャレ系美容室など)にする方がいい気がします。
競合のマッピングが終わったら、自社もマッピングしてください。すると相対的な自社のポジションがわかります。
自社ブランド近辺に位置する5社前後を直接競合と定義する
マッピングし終わったら、自社のポジションの近辺を直接競合エリアとしましょう(上記チャート画像の丸囲み)。そのエリアを絞ればニッチです。広げればマスです。
ニッチは少ないリソースで顧客に高い価値を提供できるので、ハマれば利益率の高いビジネスモデルとなります。ただし、ターゲットとする見込客のボリュームは気にした方がいいです。ニッチを絞りすぎて、見込客がいないところで戦う人がたまにいるので。
逆にマスはCMを打つような大企業向けの戦略なので資本力がないなら、ニッチに寄せましょう。上手くバランスさせてください。
定義したエリアで一等賞を取り続ければ、お客はあなたのブランドにお金を払い続けます。ここ最重要ポイントです。
商品ブランドの認知度合いを相対的に高くする
直接競合を出し抜いて一番になる方法はとても簡単。3つの指標を管理するだけです。
最初は商品ブランドの認知度。
マーケティングは商品やサービスを見込客に認知させることから始まります。これには様々な媒体が利用できます。TV。新聞。インターネット。雑誌。SNS、口コミ、、、。これらを駆使して、ブランドを認知させることからスタートです。
認知する時に使う広告には2種類あります。
- イメージ広告
- ダイレクトレスポンス広告
イメージ広告はポスターみたいな感じ。広告を見させる。それだけ。
一方ダイレクトレスポンス広告とはレスポンスデバイス(CTA)の付いた広告のこと。レスポンスデバイスとはその媒体の中で見込客に行動させるパーツのことです。電話番号とか、Webリンク。QRコード。とか色々ありますね。
レスポンスデバイスがあれば媒体の有効性を計測できます。計測できるということは、どの広告にリソースを集めればいいかがわかるってことです。
さてあなたがやるべきは?わかりますよね。
決済ポイントを絞る
2つ目の指標は配荷率です。配荷率とは顧客が商品・サービスを欲しい時にすぐに購入できる状態になっているかの割合のことです。店頭で売られているコモディティ商品をイメージすればわかりますよね。
シャンプー等オフラインで売られる商品は配荷率を上げる方がいいと言われていますが、僕は必ずしもそうだとは思いません。ダイレクト出版は本を自社ECでのみ売る会社ですが、彼らは大成功しています。
配荷率を絞るとブランド価値の高さをアピールできます。
個人的には商品やサービスをブランド化して、特定の決済ポイントでのみ購入できるようにした方がスモールビジネスには向いていると思います。インフォビジネスとかは特にそう。こうすると値段を上げても売れるんです。
マーケットプレイスで売るにしても自社ポジションとの互換性は考えた方がいいと思います。例えば、あなたがアパレルメーカーだとして、EC展開を考えた時に、ZOZOは良いとしても、Amazonで売るかどうかは考えた方がいいかもしれません。出来る限り決済ポイントは絞るべきだと僕は思います。
複数のマーケットプレイスで売る場合はCRM(顧客DB)にコンバージョンされたマーケットプレイスを記録しておきましょう。
なぜかって?
そうすればどのマーケットプレイスが効果的だったかわかるからです。全てはテストです。計測して、改善することを忘れないでください。
商品ブランドの好意度を相対的に高める
最後の指標は好意度です。
昔のマーケターはブランドがいかに好かれていようが、いまいがビジネスには関係ないと言いました。しかし、今ではそれが違うことがリサーチ結果から、わかっています。好意的に思われるブランドは買われるんです。
この指標を計測するために、どうやってデータをとればいいか悩まれる方が多いんですが、とても簡単です。
ターゲットとなる見込客にアンケートを取ればいいんです。
ダイレクトマーケティングをやっているなら、顧客リストを持っていますよね?そのリストに聞いてください。
Typeformというオンラインアンケート作成ツールがあるんで、それを使ってアンケートを作りましょう。URLを発行して、リストに流すだけです。お願いすれば、インセンティブがなくても案外答えてくれるものです。

注意しないといけないのは、アンケートの作り方。
- このブランドの中からどれが一番好きですか?(クローズ型)
- カテゴリーの中で好きなブランドを教えてください?(オープン型)
前者の方がリサーチのコストは低いです。でもマーケティングデータとして活用するんであればオープン型が望ましいです。
データが取れれば、相対的な自社ブランドの好意度がわかりますよね。そうすれば施策を打てます。相対的にブランドの好意度を高めていきましょう。
この3つの指標を高い水準で管理し続ければ、おそらく見込客はあなたの商品やサービスにお金を投じ続けてくれます。この戦略はシンプルだけど、とても強力ですよ。
コメントを残す