
ニーズがある前提ですが、Webサービスの質と売上げは比例しません。FacebookのCEOであるマーク・ザッカーバーグの名言にこんなものがあります。
「とりあえず動きそうだからリリースしちゃおうよ」
和訳による多少の脚色はあるかもしれませんが、動けばリリースすべきってことです。このフェーズでプロダクトにこだわっても意味があまりないからです。
サマリー
Webサービス立ち上げに失敗する4つの理由
理由1:間違ったリサーチ
リサーチは無限の作業です。やったらキリがない。だからやった気になって終えてしまう。誰も欲しくないプロダクトが生まれる根本はここのやり方にあります。経営戦略的なマーケティングのフレームはWebサービスには向きません。流れが強いからです。フレームに必要なパーツを調査している間にトレンドが過ぎてしまいます。
理由2:プロダクトアウト
自分が作りたいモノを作ってしまうのは開発者の大罪です。ユーザーが欲しいサービスを開発すべきっていうのはわかってはいるけど、いざ作ってみると自分の価値観に寄ってきてしまう。これってあるあるですよね?
ヒットは革新ではなく、既存情報の浸透から起こるものです。コップに認知という水が注がれて、それが表面張力を超え、流れ出した瞬間が大ヒットです。例えばiPodはただのMP3プレイヤーなのにどうしてあんなに大ヒットしたのでしょうか?SONYやSAMSUNGといった先人たちがMP3プレイヤーに対する消費者への認知を広めてくれたからです。優れたUXを持つ”ただの”MP3プレイヤーが爆発的にヒットしたのは認知度合いを見計らって、市場に放り込んだからです。僕はAppleがプロダクトアウト型の企業とは思いません。彼らはマーケットを熟知したブラッシュアップが異常な程に上手いマーケットイン型企業です。自分が作りたいモノを作って市場に投下した場合は大抵失敗します。市場が存在しないからです。
理由3:テスト不足
この見出しは慎重になれと言っているわけではありません。そうではなく、動きそうならとっととリリースせい。ということを言いたいんです。開発者はなぜかリリースを遅らせてまで細部を作りこもうとします。断言できますが、意味がありません。市場へ投下した反応が重要です。
理由4:成約率の低いマーケティングオファー
マーケティングについて無知というか、、、。似寄りのサービスと同等のオファーにしちゃうことは間違いです。オファーをいくつかテストしてみるとわかりますが、先にリリースしているサービスと後から追いかけるサービスでオファーが同じ場合、ブランド価値が同等であれば先にリリースした方が強いです。だからオファーは追っかけちゃダメなんです。
成功確率を上げるシンプルな戦略
失敗理由の真逆を行けば成功するというロジックはある意味で正しいですが、ある意味間違っています。やることが多すぎて実行性に欠けるからです。以下の3つのステップだけ意識すれば十分。成功するかどうかは別にして、少なくとも見込客が欲しいサービスにはなります。
ステップ①人がすでに群がっているサービスを見つけ、少しだけ視点をずらす
間違ったリサーチとか、そもそもリサーチをしないとかだと誰も望まないサービスが生まれます。リサーチには技法があって、書籍もたくさん出ています。厳密にやることは良いことですが、中途半端に終わるくらいなら、やめた方がいいです。簡単なリサーチ方法はすでに見込客が群がっているサービスを見つけることです。そういったサービスを見つけて、コンセプトを踏襲しつつ、少しだけ視点を変えたサービスを作るべきです。それがWebサービスで潤沢なキャッシュを得ている人の所謂マーケットインと呼ばれるモノづくり手法です。
ステップ②サービスを作る前にマーケティングオファーを考えてPPC広告で反応を見る
さっさとリリースできないのは完璧を求めるからです。というのは大抵の開発者は理解しています。理解していても簡単にはできません。そこでオススメなのが、サービスを作る前にPPC広告を打ってしまいましょう。広告を打つにはオファーが必要です。競合サービスのオファーをリサーチして、1歩か2歩先を行くような良いオファーにしてください。値段なのか、保証なのか、はたまたカスタマーサポートなのか、機能制限なのか、どこがスイートスポットかはリリースしてみないとわかりません。大切なのは競合よりも少しだけ良いオファーにすることです。
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「こんなの今まで見たことない!!」
結構そう言われますよコレ。だって世界中のオファーを集めた本なんてなかったんですから。それがなんとメールアドレスを入力するだけでプレゼントとは。
それが終わったら、サービスのコンセプトとオファーが伝わるような広告を作り、AdWordsに出稿しましょう。反応があれば需要があるということです。「先に広告なんか打って、もし作れなかったらどうするの?!」大丈夫。エクスキューズを入れておけばいいんです。
”Eメールアドレスを登録していただいた方にはβ版キャンペーンとして月額料金を永遠に20%オフします。※ただし、こちらでニーズが少ないと考えた場合はサービスをリリースしないこともありますので予めご了承ください”
こうすれば問題ないです。
ステップ③ミニマムパッケージのリリースとフィードバックによる改善
最小単位でサービスを作り、さっさとリリースします。リリース後はフィードバックを得る仕組み(レビュー)を導入し、サービス改善の材料を手に入れてください。ミニマムで作ったサービスに正しく肉付けしていけば、お客さんが望むサービスが作れます。
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