
旅先にあるお土産屋さんって売り込み上手いじゃないですか?アレって毎回新規のお客さんを相手にしているから必然的にそうなるんですよね。売り込みが上手くないと務まらない。リピートする仕組みを作ればどんなに楽なことか。そうしないと政治的な要因とかでトラフィックが入らなくなるとすぐに詰むと思います。
リストマーケティングとは顧客リストを構築して再販前提でビジネスを組み立てるマーケティング手法を言います。全てのビジネスでリストマーケティングは有効です。この記事ではリストマーケティングとは何か?どうすれば実践できるか?についてお伝えしたいと思います。
リストマーケティングのワークフローは次の5ステップです。
- トラフィックを集める
- Eメールアドレスをもらう
- 関係を構築する(リードナーチャリング)
- 最初の商品(フロントエンド)を売る
- 再販を仕掛ける(ナーチャリング)
サマリー
ステップ1:トラフィックを集める

あなたが理想と考える属性の見込客にあなたの存在を気付かせることがファーストステップ。つまりあなたのWebサイトに来てもらうってことです。Webサイトに来てもらうには、URLをダイレクトに打ち込んでもらうか、あなたのことを知っている人が別の誰かにあなたの存在を知らせるか、検索エンジンであなたのことを見つけてもらうかの三択。1番目は現実的じゃない。2番目はあなたが権威である必要があるから最初は無理。よって最初は3番目の検索エンジンを使うしか方法はありません。基本的にはお金を使うか、時間を使うかのどちらかです。
オンライン広告(Web、メルマガ)
リスティング(検索連動型)とディスプレイ(バナー型)とSNS広告の3つが主流です。少し毛色は違いますが他の媒体に紹介してもらうアフィリエイトも良い媒体です。広告は運用スキルがあれば、今すぐできて、あっという間にWebサイトにトラフィックを呼び込めます。一方で適当にやると数十万円があっという間に溶けます。LTV(顧客生涯価値)以下のCPA(顧客獲得コスト)で回すにはそれなりにテクニックが必要です。
メルマガ広告もオンライン広告の一つですが、最近は反応が良くないです。同じ属性の顧客を相手にしていて、且つリスト保持者の名義で広告を打ってくれる間接競合に依頼できれば、それなりに反応は見込めるかもしれません。逆に自分のリストではないのに自分の名義で広告を出すと、当然反応は出にくいし、スパム判定される確率も高いです。僕は良い媒体とは思いません。
オフライン広告
リスト業者に依頼して、目ぼしい属性の見込客にDMを送るという古典的な広告技法です。郵便受けを戦場とするのはなにかと分が悪く、反応率で言えば、0.01~0.0001%としんどい勝負になります。リストの質が高いことは稀だし、ROI(投資対効果)はむちゃくちゃ低いと思います。
他の媒体としては雑誌やフリーペーパーがありますが、マーケットプレイス型広告(競合と比較されるタイプの広告)のため、よっぽど良いオファーじゃないと反応してくれません。
コンテンツマーケティング
コンテンツを使って質の良いトラフィックを無料で手に入れます。でもこれは本当に時間が掛かる。例えば、ブログだったら200記事くらいでやっとまとまったトラフィックが出だします。リストの質は有料広告に比べて良いので、やる価値はありますが、それなりに根気が必要です。以下はコンテンツマーケティングの一例です。
- ブログ等のWebコンテンツを作り、サーチエンジン経由で引き込む
- Youtube等のSNS内でコンテンツを投下して、トラフィックを起こす
- オンラインコミュニティにコメントを投下して、活発な議論を起こす
コンテンツマーケティングについて詳細を知りたい方は[コンテンツマーケティングとは何か?ブログとの関係や事例で理解する]記事をご欄ください。
ステップ2:Eメールアドレスをもらう

メルマガ=スパムと思われがちですが、勘違いです。下手な業者のメルマガは確かにスパムですが、ナーチャリング(主にEメールを使った関係構築)の上手い企業のメルマガはありがたく感じるものです。メルマガはインターネットビジネスでは特にだけど、オフラインビジネスでも関係構築には欠かせません。
トラフィックが出だしたら見込み客をキャッチするツールを導入します。それがリードマグネットと呼ばれる無料ギフトです。リードマグネットとEメールの入力フォームをサイトの至る所に設置します。リードマグネットとはなんぞや?という人は[見込み客を無料で集める方法]記事に詳細を書いていますので参考にしてみてください。ちなみに以下はその一例です。
- E-Book
- ガイドライン
- テンプレート
- チェックリスト
- レポート
ステップ3:関係を構築する(リードナーチャリング)

見込み客と関係を構築するフェーズです。主にメールを使いますが、分業型セールス体制を敷いている企業はインサイドセールスが電話したりする場合もあるでしょう。ちなみにこの工程をリードナーチャリングと言い、見込み客の育成とマーケターは定義しています。個人的には上から目線な感じが嫌なんで、見込み客と関係を構築して、買いたいと思える環境を作ることと定義しています。
ここでのキーワードは「信頼残高」です。
お客さんの信頼を高めればキャッシュを引き出せるというのがこの考え。信頼とはコンテンツです。役に立つとか、面白いメルマガを発行することで信頼が貯まり、いずれ飽和しそうになったら、その分セールスを仕掛けても問題ないという思想です。信頼が貯まってない内にセールスを仕掛けるのは御法度。有益なメルマガは次の3つです。
- パーソナルな情報を明かすエンタメコンテンツ
- ノウハウを渡すハウツーコンテンツ
- 価値観を共有するマインドコンテンツ
ほとんどのメルマガシステムにはCRMという顧客を管理する機能が付いています。顧客毎にWebのトラッキング情報やデモグラフィックデータを設定できるので、zapierのようなオートメーションツールで属性を自動更新すれば、パーソナライズされたメッセージを特定のトリガーに応じて送信できます。ちなみにこれをマーケティングオートメーション(MA)と言います。
リードナーチャリングについて詳細を知りたい方は[リードナーチャリングとは何か?見込客を顧客化するシナリオ]記事が役に立ちます。
ステップ4:最初の商品(フロントエンド)を売る

十分に関係構築できたところで仕掛けます。LPで売れるサービス・商品前提で話します。分業型セールス体制の場合は適宜セールスレターをセールスマンと翻訳してご欄ください。
メルマガ等のティーザーからセールスレターへのリンクを貼ります。見込み客はリンクを踏み、LPへ行き着きます。そこでオファーすることで一定数が顧客化していきます。セールスレターの書き方を知りたい方は[非コピーライターのためのテンプレートで簡単に作れる「売れる」広告・チラシ]記事をご欄ください。
ステップ5:再販を仕掛ける

見込み客から顧客にステータスが変わりました。顧客への再販はフロントエンドを売るよりも成約率(CVR)が明らかに高くなります。というわけでグループを明確に分けて、それぞれにグループにあった関係構築(ナーチャリング)とセールスを仕掛けるようにしましょう。グループの定義は色々ありますが、以下のように4つ程度に分けておくとシンプルで管理しやすいです。
サイト訪問客→見込客→顧客→上得意
フロントエンド商品の質が良いと、当然だけど他の商品も期待します。商品が良い前提だと、上得意へのセールスはむちゃくちゃ簡単になります。なぜなら信頼関係ができているからです。
商品、サービスの作り方のコツですが、以下のワークフローに従うと短い時間で売れる商品に改善できます。
- 商品・サービスを開発し、リリースする
- 顧客からフィードバックをもらう
- 商品・サービスにフィードバック内容を反映させる
これは一見簡単そうに見えるけど、実際は難しいです。人は完璧を求める生き物なんで、作り始めると意味のない細部にこだわりだすのが常。多少粗くてもすぐにリリースする。反応がなければ、コンセプトが間違っているので、ボツにする。商品、サービスに粘着しないことです。大切なことをそれらを使った顧客の結果です。もしも反応(良い反応、悪い反応問わず)があるようであれば売れる可能性はあるので改善すればいいんです。
繰り返しになりますが、リストマーケティングとはお客さんと関係を構築して何度も再販するマーケティング手法です。リピートを前提に考えるとビジネスは楽になります。客単価という考えはやめましょう。ではなくLTVで管理します。LTVとは顧客が生涯に渡って支払ってくれる総額のこと。ワンタイムセルではなく、サブスクリプション(継続課金)にしてみるとか、オファーを工夫するのもありです。ちなみにオファーについて知りたい場合は以下のE-Bookが役に立ちます。

マーケティングオファーの辞典
「こんなの今まで見たことない!!」
結構そう言われますよコレ。だって世界中のオファーを集めた本なんてなかったんですから。それがなんとメールアドレスを入力するだけでプレゼントとは。
一番しんどいフェーズはトラフィックを集めることです。時間もしくはお金が掛かります。そういう意味では効率が良い方法としてジョイントベンチャー(JV)があります。でも人によっては敷居が高く感じられるかもしれません。ジョイントベンチャーについて詳細を知りたい方は[インターネット集客の施策で最も効果的だった方法はコレだった]記事をご欄ください。
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